無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない
今度からは自分の寮の部屋を防音シート何重にも重ね合わせるか…。

校長はさっき栗栖が入ってきた時、後ろの部屋に会議の資料をまとめてくるとか言っていなかった。

「美鈴ちゃんってさぁ、今朝の麗央が興味示していた子~?」

あの麗央が一瞬にでも興味を示した子…。

「そうだよ…」

「なら、あの子か…」

もうあたりをつけているのか…、それとも知り合いなのか栗栖は知っているらしい。

「でも、可愛そうに。僕ら〝ヴァンパイア〟にとって人間は餌なのにさ。」

「麗央は血吸わないだろ。」

あいつは人間の血を嫌った。

特に女の血はまっぴらごめんだそうだ。

「僕も生徒会寮に引っ越して血吸いに行こうかなぁ」

「お前さ…」









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