世界の果てで、君との堕落恋愛。
諦念
「涼香ちゃん笑って〜! そうそう、やっぱ上手いね〜!」
目をとじたくなるくらいの眩しい証明と、沢山のカメラの前で完璧な“モデル”の姿を演じる。
大きな扇風機が横に設置され、今度は桜吹雪の中での撮影。
スタッフさんが一生懸命に桜の花びらを扇風機の前に運んでくださっていて、扇風機の風で横になびくわたしの薄茶の髪も相まって凄く綺麗な写真が撮れそうだ。
普段はぼさぼさな黒髪ヘア。
だけど、本当のわたしの髪色はとても明るい。
髪を染めたのは、今から1年ほど前。涼太くんの小児がんが発症した頃に自暴自棄に陥ってしまったことがきっかけだ。
「涼香ちゃんほんとに綺麗だよ〜! 最近大人の色気も出てきて、私ほんっとうに撮るのが楽しいわあ」
一旦撮影が終了し、カメラマンの亜紀さんが笑顔でこちらにやって来る。
スラッとした足に、細身のナイスバディ。
亜紀さんは昔沢山の芸能事務所からスカウトをされたことがあったけれど、それを全て断ってきたらしい。
理由は、亜紀さんの子供の頃からの夢──『カメラマン』になりたいという強い思いがあったからだそう。
今こうして社会人になって夢を叶えて、好きを仕事にできている亜紀さんは本当にかっこいいし、わたしが1番尊敬している女性だ。
きっとご両親にも応援されて、受け入れてもらえる夢だったのだろう。
モデルという大好きな仕事を、母親から反対されているわたしは、きっと好きを仕事にはできないだろう。
目をとじたくなるくらいの眩しい証明と、沢山のカメラの前で完璧な“モデル”の姿を演じる。
大きな扇風機が横に設置され、今度は桜吹雪の中での撮影。
スタッフさんが一生懸命に桜の花びらを扇風機の前に運んでくださっていて、扇風機の風で横になびくわたしの薄茶の髪も相まって凄く綺麗な写真が撮れそうだ。
普段はぼさぼさな黒髪ヘア。
だけど、本当のわたしの髪色はとても明るい。
髪を染めたのは、今から1年ほど前。涼太くんの小児がんが発症した頃に自暴自棄に陥ってしまったことがきっかけだ。
「涼香ちゃんほんとに綺麗だよ〜! 最近大人の色気も出てきて、私ほんっとうに撮るのが楽しいわあ」
一旦撮影が終了し、カメラマンの亜紀さんが笑顔でこちらにやって来る。
スラッとした足に、細身のナイスバディ。
亜紀さんは昔沢山の芸能事務所からスカウトをされたことがあったけれど、それを全て断ってきたらしい。
理由は、亜紀さんの子供の頃からの夢──『カメラマン』になりたいという強い思いがあったからだそう。
今こうして社会人になって夢を叶えて、好きを仕事にできている亜紀さんは本当にかっこいいし、わたしが1番尊敬している女性だ。
きっとご両親にも応援されて、受け入れてもらえる夢だったのだろう。
モデルという大好きな仕事を、母親から反対されているわたしは、きっと好きを仕事にはできないだろう。