願いは君と

その日の授業はあのモフ丸？とかいう狐が気になって集中できなかった。気が付くともう帰りのホームルームになってたみたい。
「桜さーん聞こえていますか。」
ほらまた先生に言われた。全部よくわからない狐のせいだよ。
ホームルームが終わり、千紗と話していたら指摘された。
「桜今日ずっと心ここにあらずって感じだったね。何かあったの？」
「信じてもらえるかわからないけど、家に人形ぐらいのサイズの喋る狐がいるの。」
「へぇ～、そうなんだ。」
「千紗なんか軽くない？家に喋る狐がいるんだよ！」
「私はオカルトとか、ファンタジーは信じてないから。さすがに、自分の目で見たなら信じるしかないけど。」
さすがに見ないことには信じられないか。ならば、実際に見てもらう以外の選択肢はないでしょ。
「じゃあ一旦家に帰ったらうちにおいでよ！」
「わかったよ。家を出たら、連絡するわ。」