1分で怖い話 part1
シナオリを書いたのはミステリ好きの2年生で、読んだ時もよくできていると良美も智子も関心した。

自分たちがミステリーを演じるのが初めてだから少し不安はあったものの、演劇部の成長のためにもチャレンジすることにしたのだ。

「死体役の子、もう少し右にずれてー」

体育館の上部にある通路から舞台を確認していた智子が声をかける。

それに合わせてみんなは位置を調整した。

「おっけー! 次はその立ち位置から開始してね。それじゃ15分休憩」

智子の声を合図にしてみんなから緊張がほどける。
ホッとした笑みを浮かべてさっそくおしゃべりを開始する子たち。

そんな中良美は死体役の子との位置関係を頭に叩きお直していた。
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