1分で怖い話 part1
「いいペースで歩けてると思うよ」

リュックからペットボトルの水を取り出して吉崎が言った。

のぼりはじめってから2時間で半分だ。
この調子なら頂上につく頃にはきれいな夕日が見れるだろう。

10年に1度しか開花しない花が山頂で咲いているというし、三人はそれも楽しみにしていた。

帰りは少し暗くなるかもしれないけれど、そこは山岳部のメンバーだ。
準備はしっかりをしてきている。

「予定どおりだな」
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