1分で怖い話 part1
☆☆☆

それから頂上へ向けて歩き出した3人だけれど、異変はすぐに現れた。

さっきまで沢山いた登山客の姿がどこにもないのだ。

「きっと、さっきの奴らが追い返したに違いない」

山里の言葉を信じて歩き続けていると、頭上で一匹のカラスが飛び立った。

「カァ!」
と鳴いたその口から何かが落とされる。

ボトリと足元に落ちてきたそれに、3人は青ざめた。
それは人の目玉だったのだ。

カラスが飛び立った場所にはまだ新しい死体が転がっていたのだった。
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