1分で怖い話 part1
涼子が関係しているわけがないのに、みんなはその噂を鵜呑みにしてしまっていた。

おかげで私は涼子を独り占めできている。
そんな涼子と誰よりも仲良くなれたことを、私は嬉しく感じていた。

その上、今日は涼子の家にお邪魔できる。
なんだか特別扱いされている気持ちになる。

「おじゃまします」
と入った涼子の家はとても大きくてお屋敷のようだった。

昔からここに建っていた家を改装して暮らし始めたらしい。
「すごく素敵な家だね!」

家の中はアンティークな家具に囲まれていて、とても華やかで楽しげな雰囲気がしている。

広い廊下の両端には高価そうなツボや絵画が沢山飾られていて、見ていて全然飽きない。

「こっちが私の趣味の部屋だよ」
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