1分で怖い話 part1
「もしもし?」
『た、助けてくれ……!』

それだけ言って電話は切れた。
何度呼びかけても反応はない。

今のはなんだ?
どこかで聞いたことのある声のような気もするけれど、思い出せない。

とにかく校舎に誰かが残っていることは確実のようだ。
探しに行ったほうがいいだろうかと思案していたとき、ドアが開いた。

振り向いた瞬間目に入ったきたのは真っ黒なスーツを着た男の姿だった。
男は手に拳銃を持っている。

コツコツと近づいてくるその足音はついさっき廊下で聞こえてきたそれと同じものだ。
「ヒッ!」
< 43 / 95 >

この作品をシェア

pagetop