1分で怖い話 part1
俺はとっさに駆け出した。

そのまま職員玄関から出ようとしたけれど、すぐ後ろに拳銃を構えた男がいることで真っ直ぐに走ることができない。

やむおえず飛び込んだ先は美術室だ。
美術の先生が鍵をかけ忘れて帰ったことが幸いした。

俺はすぐに鞄からスマホを取り出したけれど、こんなときに限って充電が切れている。
それなら非常ベルを鳴らすべきだとわかっていたが、それは廊下にしかついていない。

コツコツという足音はどんどん近づいてきている。
俺の視界に内線電話が飛び込んできた。

さっきの電話を思い出す。
まだ誰かが学校に残っているはずだ!

飛びついた内線電話で適当なボタンを押す。
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