私が一番あなたの傍に…
「そんなに気にしちゃうなら、幸奈に責任取ってもらおうかな」

「うん。責任取るから、何でも言って」

「今から俺としよっか。今日は幸奈がリードするのはどう?」

自分がリードすることは殆どなかったので、上手くできるか不安だ。

「大丈夫。幸奈なら上手くできるよ。あと、他にも色々してもらうからね?」

これはお仕置きなので、愁のしたいことを優先したい。
言われるがままに、私は愁の指示に従った。

「幸奈、よく頑張ったな」

愁が優しく私の頭を撫でてくれた。
そのまま私のおでこに優しくキスをし、腕枕をして一緒に眠った。
愁の腕枕に安心し、朝までぐっすりと眠れた。
恋人同士になってから、愁はずっと優しい。
きっと付き合う前に、たくさん私を傷つけてしまった罪悪感があるからであろう。
そんな愁の優しさに触れて、改めてこの人の彼女になったのだと、実感している。
こんな日々がずっと続けばいいのに…と思った。


           *


幸せな気持ちのまま、朝を迎え、目を覚ました。
先に起きていた愁は、私のために朝ご飯を作ってくれていた。

「おはよう。よく眠れた?」

「おはよう。よく眠れたよ。朝ご飯、作ってくれてありがとう」

仲良く二人で一緒に朝食を食べた。
そして、話題はバイトの話へと戻った。
< 10 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop