私が一番あなたの傍に…
「卒業したいけどしたくないって感じだな」

矛盾しているかもしれないが、何かが終わる時は物悲しい気持ちになってしまう。
でも同時に未来への明るい希望が待っている。その希望に向かって私達は新たな一歩を踏み出す。

「卒業したらもう学生じゃなくなるから変な感じだし、四年間通い続けた学舎を離れるのも寂しい。色んな気持ちが入り混ざって複雑な気持ち…。
でもなんでだろう。寂しい気持ちと同時に明るい未来に希望もあって。その未来に向かってどこまでも羽ばたいていける気持ちもあって。今は卒業が間近だから寂しい気持ちの方が勝ってるけどね」

卒業するまでは卒業するのが寂しくて。卒業した後はした後で旅行のことや仕事のことを考え始めるのであろう。
それでも今は大学を卒業するという一つの大きな節目が終わることに寂しさを感じずにはいられなかった。

「そうだな。今は寂しい気持ちが強いな…」

小学校も中学も高校もその時々で寂しかった。今となってはもう懐かしいが…。
今、またあの寂しかった気持ちを再び味わうことになる。そう思うとまた涙腺が緩みそうになった。

「でも俺は寂しい気持ちより、卒業した後の楽しみの方が勝ってて。幸奈ほど寂しさは感じてないかな。まぁ、友達となかなか会えなくなるのは寂しいけどな」

愁はすごいな。私とは違い、いつも未来に目を向けている。
私も寂しさより今は未来に目を向けようと思う。これまでの思い出は大事にしつつ…。
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