私が一番あなたの傍に…
「高校の修学旅行も沖縄だったんだけど、その時は機内食でタコライスを食べたな…」

どうやら愁も高校の修学旅行は沖縄だったみたいだ。
高校の修学旅行といえば沖縄というイメージが強いので、沖縄の人が多いイメージだ。

「そうだったんだ。私も高校の修学旅行は沖縄だったよ。でも機内食のことまでは覚えてないから、私はタコライスを食べてないのかも…」

今となっては記憶が曖昧なため、本当に食べたかどうかなんて分からない。
でも最早、そんなことはどうでもいい。だって今から本当にタコライスを食べるから。とても楽しみだ。

「だからね、今からタコライスを食べるの、とても楽しみなの」

どのくらい辛いのだろうか。かなり辛くないことを願った。

「それは楽しみだな。俺も久しぶりに食べるから楽しみ」

お互いにタコライスが運ばれて来るのを楽しみに待った。
そして話しながら待つこと数分後、タコライスが運ばれてきた。

「わぁ…美味しそう……」

ご飯の上にサラダが乗っており、更にその上にお肉とトマトとチーズと卵、そしてトルティーヤチップスが乗っている。
見た目が豪華だ。暖かい気候に合う食事で。食欲がそそられる。

「それじゃいただきます…」

「いただきます…」

スプーンで掬って口元へと運ぶ。そのまま口の中へ放り込み、いただく。
口の中に含んだ瞬間、辛味がまず伝わり、程良い辛さに舌が少し痺れる。
これなら大丈夫な辛さだ。食べ続けたら辛さが蓄積されて辛いかもしれないけど…。
辛さよりも味が美味しいので、辛さが気にならない。食べる手が止まらず、どんどん進んで食べてしまう。
< 185 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop