私が一番あなたの傍に…
「どうしよう。招待したい人がたくさんいる…」

私がそう言うと、愁は微笑んだ。きっと愁も招待したい人を想像しているのであろう。
愁が誰を招待したいのか、私も楽しみだ。

「俺もたくさんいるな。招待客が大人数の式になりそうだな」

その分お金はかかるが、それはそれで悪くない。
だってそれだけ多くの人にお祝いしてもらえるのだから。

「そうだね。それはそれで楽しみだね」

少人数でやりたいとか、具体的なプランは考えていなかったので、これからウェディングプランナーさんと話して決めるつもりでいた。
だからこそ今は夢でたくさん膨らんでいる。まだ何も決まっていないということが、私達に自由の発想を膨らませていた。

「すげー楽しみだな」

どうなるかはまだ分からない。それでも今の私達には希望と夢で溢れていた。
完全に浮かれた気持ちのまま、結婚式場へと向かった。


           *


実際、式場へ足を運び、プランナーさんと自分達がやりたい結婚式のプランを予算も含めて話をした。
するとプランナーさんは、予算の範囲内でできるプランだから問題ないと言ってくれたので安心した。
その後、軽く式場内も見学し、よりこの式場がいいなと思った。
しかし他にも気になっている式場があるため、ここだけを見て決めるのはどうなのだろうかという一抹の不安もある。
なので一旦話を持ち帰り、他の式場も下見をした上で決めることにした。
その結果、やっぱり一番最初に下見した式場がいいとなり、その式場に決めた。
式場が決まってからはプランナーさんとの話し合いを重ね、順調に色々と決まっていった。
決まってからの方が色々と準備することが多くて大変で。招待客リストを作り、招待状を送った。
送ったら今度は返事を待ち、返事が返ってきた人が参加するかどうかの整理もしなくてはならない。
それ以外にも自分達で準備することがたくさんあり、時間を見つけては頑張って準備をした。
自分達だけじゃ準備が間に合いそうになかったので、友達にも手伝ってもらった。
そのお陰もあって、準備はなんとか間に合った。手伝ってくれた友達に感謝した。
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