私が一番あなたの傍に…
このメッセージを読んで、私は朝から泣いた。
こんなにも大切に想われて。何が不満だったのだろうかと、私は自分を憎んだ。
同時に愁の優しさを私も大事にしたいと思い、すぐに返事を返した。

“愁こそ、私の気持ちを受け止めてくれてありがとう。
分かった。今日はそれで大丈夫です。バイトがない、お休みの日なので。
でも、明日はバイトがあるので、愁がお休みなら是非、お願いします”

こうやって私達は、少しずつ恋人として距離を縮めている。
喧嘩しても長引かせず、ちゃんと話し合って、自分達なりに自分達を知っていけばいい。
この件は話してよかったと思った。これからもこうやって、ちゃんと話し合っていこうと思う。
気持ちが晴れかになったら、思考も明るくなり、休みを無駄にしてはいけないと思い、まずは部屋の掃除をしてから、外に出かけることにした。
とても有意義な時間を過ごし、次の日のバイトに向けて英気を養った。


           *


二日も休んだので、今日はちゃんと働く。
暫く連続でお休みはない。その代わり、連勤はある…。
連勤は大変だが、その分お金を稼げる。その後、お休みがあると、お休みのためにも頑張れる。
それに今は一緒に働けていないが、彼がいる。
その彼と一緒に過ごす時間があるからこそ、私は頑張れる。
今日もバイトが終わったら、一緒に過ごせる。
気持ちを前向きに、最後まで頑張ろうと思う。

「大平さん、今日はいつもより元気だね」

小林さんが声をかけてくれた。
そういう小林さんも元気そうだ。どうやら、私と愁のラブラブな様子が窺えるだけで、小林さんは幸せみたいだ。
こうして、人様の幸せを素直に喜べる小林さんを見て、私も同じく幸せな気持ちになった。
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