私が一番あなたの傍に…
今までだって色々なことがあった。
その色々に比べたら、これから先に起こる出来事なんて些細なことに過ぎない。
そう思えるほど、私達の絆は深まったと断言できる。それぐらい一緒に過ごしてきた時間があるからこそ、私は彼を強く信じられる。

「…愁。私は同棲しようか、正直迷ったけど。今は同棲する選択を選んで良かったなって思ってる」

周りからしたら、学生同士の同棲なんて考え方が甘いって笑われるに決まってる。偏見だってたくさんあると思う。
実際、友達に同棲することになったと告げた時、反応は様々だった。賛成的な意見もあれば、否定的な意見もあった。
実際問題、生活していくのはギリギリなので、厳しいことは分かっている。
それでも結果、希望通りの物件を見つけることができたし、二人で頑張ればなんとかなると私達は信じている。
ちなみに小林さんと蒼空は、心から祝福してくれた。二人ならそんな気がしていた。特に小林さんは自分のことのように喜んでくれて。それが嬉しかった。
ただのバイト仲間かもしれないが、こうして親身になってくれた気持ちが小林さんの人柄を表していて。私は彼女のそういった人柄が好きだ。
今では大学のお友達より、小林さんを信頼している。反対されたから大学の友達を信頼していないわけではない。もちろん否定的な意見の方が現実的だと理解している。
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