私の可愛い(?)執事くん

.

数時間後、
「お嬢様、高橋様」
ノックされて執事が呼ぶ。
「そろそろ休憩されてはどうですか」
響は休憩する気満々だ。

「そうね、そろそろ休憩しようかな」 
「本日は天気もいいのでバルコニーで
ティータイムはいかがでしょう」
「そうしようかな」
「ありがとうございます執事さん」 

バルコニーに移動すると陽が紅茶を淹れていた。
横に置いてあるケーキスタンド。
下段にプチケーキとプチムース、
中段にマカロンとスコーン
上段にはクッキー、マドレーヌ。


隣で響ははしゃいでいたが、私は
(司、いつもありがとう、お疲れ様)
心の中で労っていた。

2人で紅茶を飲みながら楽しむ。
(初めの頃は大変だったな)

初めて来た時はケーキスタンドすら初見で
すごく緊張していて持ったカップの紅茶が
波打つのかわかるほど。

私と陽で少しずつ教えて、ここ最近では
のんびりお茶ができるほどに成長した。

「美味しかったです、
いつもありがとうございます」
「こちらこそ楽しい時間をありがとうございました」

再び部屋に戻って、勉強再開して
夕方になってから響は帰って行った。

「お疲れ様でした、お嬢様」
「うん、陽もお疲れ様」
「ありがとうございます」

1学期の中間テスト、私は150人中3位。
響は86位。
「今度は10位くらいあげたいな。
今度は自力でやってみる」
そう言う響。
わたしは知っている。

期末も同じことをすることを。


















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