松之木学園♥生徒会執行部


 この人まさか中まで付いてくる気じゃ……?むしろここまで来ると、それが目的で絡んできたようにしか見えない。そう思ったらゾッとする。中にはまだクラスメートの女子が沢山いるし、そうなる事態だけは避けたい。ここはどうにか死守せねば。


 「菜々〜!」


 ほとほと困り果てていたら、鈴花が意気揚々と澤田君を引っ張って現れた。引きずるように連れて来られた澤田君は何が何だか分からず、私を見て目をパチクリとさせる。連れてきた鈴花は胸をドンと叩いて得意げ。街の用心棒を呼びにいった門下生みたいだ。


 「何?どうした?」

 「あ、はい。実はこの人が澤田君に用があるみたいで」

 「……こいつが?俺に用事?」

 「はい。直接会いに行けばいいって言ったんですけど、私と一緒じゃなきゃ嫌って言って諦めてくれなくて」


 不満な気持ちいっぱいにそう言って、刺さるような刺々しい視線をツンキーに向ける。澤田君はそんな私を一瞬だけ見つめると不信感を持った顔でツンキーを見た。
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