松之木学園♥生徒会執行部


 「名前は?」

 「ツンキーです」

 「ツンキー…?」

 「ツンツン頭のヤンキーでツンキー」

 「勝手にあだ名なんか付けんな!俺の名前は原谷だぁぁぁッ!」


 ビシッと澤田君の質問に答えた私にツンキーが青筋を立てて怒鳴る。それも余程、腹がたったのか私の肩を掴んでグラグラ。キレっぷりが凄まじい。眼鏡がふっ飛んでいきそうだ。


 「なぁ…。俺に用があんだろ」

 「そうじゃあっ」

 「んじゃ、こいつにキレんなや」


 電動ぶるぶるマシーン状態の私を見兼ねたのか、澤田君がツンキーの手をパシッと払い除ける。パシッというかズシッと。それはもう、かなりの衝撃だったらしく、攻撃を受けたツンキーは腕を押さえながら「うぎゃあ!痛ってぇぇぇ!」と大騒ぎしている。


 「ザッコ」

 「誰がザコじゃ!腹立つ」

 「払っただけなんだけど」


 廊下を転げまわるツンキーを上から覗いてバカにするように鼻で笑う澤田君。傍から見ればいじめっこと被害者だ。もしくは魔王様に『ざまぁ』された序盤のモブキャラ。


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