松之木学園♥生徒会執行部
「酷い!自分の首を守る為に生徒を生贄にするなんて……!」
これは話を終わらせるチャンスだとばかりに、二つに結んだおさげ髪をぶんぶん振り回し、焦りまくりの校長を悲惨さたっぷりに攻める。校長はソワソワと手を動かし、強張った顔で長机からコチラに身を乗り出す。
「そうじゃない!違うのよ、本当にっ」
「どこが?絶対、違わないわよね?ピーコ」
そんな校長を横目に生徒会室で飼っている鳩のピーコにざっとらしく話しかけると、頭の賢いピーコは円な瞳で私を見つめ、じろりと校長を睨んだ。
確かに校長の気持ちも分からなくはないよ。綺麗事だけじゃ運営はできないし、何より不良だからといって簡単には切り捨てたくないって思いもあるんだと思う。
私だって協力したい気持ちはあるし、皆だって願いを叶えてあげたいと本音では思ってると思う。
だけど、寄りにも寄って出された条件が【澤田慧悟の更生】だなんて。校長もついていない。