初な彼女と絆される僕
「――――お疲れ様!」
勇剛が外回りから帰ってきた。
「「「お疲れ様でーす!」」」
社員達が揃って挨拶をする。
勇剛はそのまま真っ直ぐ、李依の元へ向かおうとする。
すると、女性社員が勇剛に声をかけてきた。
勇剛と同期で、好意を抱いている葛原だ。
「山西くん、お疲れ様!」
「お疲れ」
「コーヒー淹れるわね!」
葛原は、勇剛の唯一の同期社員。
なので、ある意味“彼女のように”振る舞っていつも勇剛にくっついている。
「あ、ありがとう。
でも、今はいらないよ。
…………ちょっと、ごめんね」
葛原に断りを入れ、李依の方へ向かった。
「………」
葛原は、その後ろ姿をジッと見つめていた。
「中畠さん」
「あ、課長!お疲れ様です!」
李依は永輔と仕事をしていて、見上げて微笑んだ。
「お疲れ様!
ねぇ、休憩室行かない?」
本当は挨拶だけして、仕事に戻るつもりだった。
しかし李依と一緒にいる永輔に、ヤキモチを妬いてしまったのだ。
「え?
あ、でも、今取り込んでて……すみません」
「そっか…」
「中畠、それやっといてやるよ!
俺は、終わったし。
後は纏めるだけだろ?」
勇剛のヤキモチを知ってか知らずか、永輔は李依の途中の資料を掴み軽く上げた。
「うん、ありがとう!」
「ん。今度、コーヒー奢って?」
「うん!」
「坊ちゃま、ありがとう。
“李依”行こ?」
勇剛が、李依に微笑んだ。
「…………“李依”って…(笑)」
勇剛と李依の後ろ姿を見ながら、永輔が呟き苦笑いをしたのだった。
休憩室に入り、勇剛が端の方に李依を誘導する。
「え……?」
そして、壁に追い詰めるように壁に手をつき、閉じ込めた。
「やっと会えた……!」
「は、はい…/////
あ、あの、課長どうし―――――」
「ダメ、李依」
「へ?」
「今は、二人っきりだよ?」
「でも、ここは会社だし…
誰か来るかもですよ?」
「………」
不安そうに揺れる李依の瞳に、勇剛は諭されたように口をつぐんだ。
そして――――勇剛は、自分自身に戸惑っていた。
李依が好きで、好きで、好きすぎて…どうしていいかわからない。
自分自身のことなのに、気持ちをコントロールできない。
出来ることなら……このまま社員達の所へ行き、社員達の前で李依とキスを交わし“李依は僕のモノ”だと言いたい。
誰にも李依を取られないように、今のうちに牽制しておきたい。と――――――
あぁ…僕って、こんな独占欲強かったんだ。
勇剛が外回りから帰ってきた。
「「「お疲れ様でーす!」」」
社員達が揃って挨拶をする。
勇剛はそのまま真っ直ぐ、李依の元へ向かおうとする。
すると、女性社員が勇剛に声をかけてきた。
勇剛と同期で、好意を抱いている葛原だ。
「山西くん、お疲れ様!」
「お疲れ」
「コーヒー淹れるわね!」
葛原は、勇剛の唯一の同期社員。
なので、ある意味“彼女のように”振る舞っていつも勇剛にくっついている。
「あ、ありがとう。
でも、今はいらないよ。
…………ちょっと、ごめんね」
葛原に断りを入れ、李依の方へ向かった。
「………」
葛原は、その後ろ姿をジッと見つめていた。
「中畠さん」
「あ、課長!お疲れ様です!」
李依は永輔と仕事をしていて、見上げて微笑んだ。
「お疲れ様!
ねぇ、休憩室行かない?」
本当は挨拶だけして、仕事に戻るつもりだった。
しかし李依と一緒にいる永輔に、ヤキモチを妬いてしまったのだ。
「え?
あ、でも、今取り込んでて……すみません」
「そっか…」
「中畠、それやっといてやるよ!
俺は、終わったし。
後は纏めるだけだろ?」
勇剛のヤキモチを知ってか知らずか、永輔は李依の途中の資料を掴み軽く上げた。
「うん、ありがとう!」
「ん。今度、コーヒー奢って?」
「うん!」
「坊ちゃま、ありがとう。
“李依”行こ?」
勇剛が、李依に微笑んだ。
「…………“李依”って…(笑)」
勇剛と李依の後ろ姿を見ながら、永輔が呟き苦笑いをしたのだった。
休憩室に入り、勇剛が端の方に李依を誘導する。
「え……?」
そして、壁に追い詰めるように壁に手をつき、閉じ込めた。
「やっと会えた……!」
「は、はい…/////
あ、あの、課長どうし―――――」
「ダメ、李依」
「へ?」
「今は、二人っきりだよ?」
「でも、ここは会社だし…
誰か来るかもですよ?」
「………」
不安そうに揺れる李依の瞳に、勇剛は諭されたように口をつぐんだ。
そして――――勇剛は、自分自身に戸惑っていた。
李依が好きで、好きで、好きすぎて…どうしていいかわからない。
自分自身のことなのに、気持ちをコントロールできない。
出来ることなら……このまま社員達の所へ行き、社員達の前で李依とキスを交わし“李依は僕のモノ”だと言いたい。
誰にも李依を取られないように、今のうちに牽制しておきたい。と――――――
あぁ…僕って、こんな独占欲強かったんだ。