世紀末の大天使
いつもどおりに歩いていた。
後ろを振り返ると太陽が沈み始めていて、
うっすらと夕焼けになっていた。
道を引き返し、夕焼けに向かって歩いていく。
だんだん、空がオレンジ色になっていく。
―――そのとき、俺はみつけてしまった…。
彼女を。
あまりにも常人の服には見えない、
白いワンピース。
白さが尋常じゃなくて、俺は目を奪われる。
顔は見えなかったけど、腰まである長い髪から女と判断する。
周りを見渡しても、人は誰もいなかった。