堕ち神の審判
「少し昔話をするぞ。5000年前、悪魔たちが現れるようになった時のことだ。悪魔も堕天使も元々は人間だった。当時、あやかしと呼ばれる種族の人間がいた。そのあやかしが悪魔とそのままあやかしに分かれたんだ。そしてあやかしの霊が俺たちが契約している堕天使だ。知っての通り堕ち神になる条件は“1度死んでいること”当時、1人のあやかしの少女が周りの人間だけでなく、すべての人間を守るために死に、堕ち神になったんだ。俺はそんなソフィの…紗奈の思いを守る為に人間を助ける」
ルーの最後の言葉に2人は困惑していた。
今まで何人もの仲間が死んできたのもあり、堕ち神が誕生してからずっと生きている堕ち神はいないと思っていたのだから。
「え?ソフィさんが始まりの堕ち神?それは本当なの?」
まさかルーがこのことをいうと思っていなかったからかソフィは少し動揺していたが、すぐに落ち着きを取り戻して口を開いた。
「…そうじゃ。妾は元々あやかし一族の人間であり、初めて堕ち神になった人間なのじゃ。妾はルー…久遠たちに生きてて欲しくて死んだら堕ち神になったのじゃ」