ひとつ屋根の下、先生とヒミツの研究 (短)
パタンっ
「本当、先生って……ずるい」
研究者と、実験対象。
そう思っているのは先生だけで、私はちがう。
確かに、最初は「ただのヘンタイ研究者」だったけど……
さっきみたいに、私を大切にしてくれてる言葉や行動が、トゲみたいに心に刺さって抜けない。
「鈍ちんめ……」
この空振りの恋。
いつか終わるのかな。
っていうか……
先生の研究って、いつ終わるんだろう――
そんな事を考えながら布団に横になる。
先生のにおいがしたソレは、ひどく心地が良くて。
目をつむってすぐ、安心した私は眠ってしまった。
✲*゚