ひとつ屋根の下、先生とヒミツの研究 (短)
「ねね、しっかり食べて」
「うん、む、ぅ……っ」
零れたアイスでさえ「もったいない」と言わんばかりに
指ですくって、私になめさせる。
もしかして、このアイス……ただのアイスじゃないの?
「もっと食べて、ねね」
「う、うぅ……っ」
まるで私は、動物みたいにぺろぺろとなめて……そして、疲れたのか。そのまま寝てしまった。
「くー……」
「…………」
いまだ涙を流しながら寝息を立てる私に。
先生は、髪をすくって、優しく口づけを落とした。
「大丈夫。もう少しだから。
ねねの自由を、俺があげるね――」
深い深い眠りにつく私の耳に、先生の声は届かず。
結局。そのまま二日、眠り続けたのだった。
✲*゚