ひとつ屋根の下、先生とヒミツの研究 (短)
「先生のバカ〜!なんで研究を成功させちゃうんですか、ひどいです!もう私のこと、捨てちゃうんですかぁっ」
「翠々香」
「さんざん人の体をいじくっておいて、用済みとあらばポイ捨てなんて。大人の風上にもおけないです!」
「翠々香、聞いて」
「なんですか!私は今、怒ってるんです!
勝手なことをした先生を怒って、」
「――ねね」
ぎゅっ
その時、私の体はさらわれた。
桜の花びらを引き連れた先生によって。
「……今、勝手にねねを抱きしめた。
これも怒る?」
「ば、か……っ」
怒るわけないです。
好気な人に抱きしめられて、それでも怒る方がどうかしてますよ。
でも……