ひとつ屋根の下、先生とヒミツの研究 (短)
「やっぱり大人は汚いですっ。
先生、いつ私を好きになったんですか? そんな素振り、全然なかったのに……っ」
「しいて言うなら、出会った時かなぁ」
「え、えぇ!?」
それって、一目惚れってやつ……!?
先生が、私に?本当!?
「まさか寝不足で頭がおかしく、」
「なってないから。
だって、よく考えてみてよ。
俺は天才研究者と呼ばれるくらいには、研究熱心で研究を愛していたんだよ。
それがさ、ねねと会った日に〝この子を助けた後、研究から足を洗おう〟なんて……自分でもビックリだよ。
研究より大事なものができるなんてね」
「も、もう……、いいです、からっ」
あの先生が、恥ずかしげもなくツラツラ喋ってくれるものだから、代わりに私が赤面してしまう。
こんな時は……、話を変えよう!