俺様パイロットは高嶺の花を暴きたい~恋情溢れる溺愛攻防戦~


藤崎建設
副社長 藤崎 塁
秘書  藤崎 麗

性が一緒、、、。
やっぱり、夫婦だったのか。
秘書かよ。
名前まで似てるな。

何があったかわからないけど、あの時の彼女は思い詰めたように、確かに泣いていた。

そして、確かに忘れたいくらい嫌な事があったのはわかる。

でも、今日見かけた彼女は楽しそうに彼の腕に掴まり幸せそうにニコニコしていた。

やっぱり俺だけの片思いだったのか。

変な奴なら奪ってやるぐらいの気持ちはあった。
今でもなんなら、諦められない。

ただ、彼女の幸せを壊してまで自分のものにはできない。

藤崎塁もまた、麗を見る瞳は慈愛に満ちていたように見えた。
そして、俺から見ても、申し分ないくらい、いい男だった。
社交の場だから、愛想がいいのはわかる。

俺だってそうだ。

でも、それでも人の良さや成りは、ふとした表情や仕草にでる。
そこを見ても、あの男は間違いないと思った。



諦めようとは思わない。
だから、心の中で麗の面影を愛することは許して欲しい。



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