俺様パイロットは高嶺の花を暴きたい~恋情溢れる溺愛攻防戦~
ジーっと運転する純平を見る。
カッコいい。
運転も、意外と安全運転だ。
ハンドルを持つ手がゴツい。
あの拳でゲンコツされたら、頭蓋骨陥没しそうだな。
「麗。穴あく」
前を向いたまま純平が言う。
「あ、バレた⁇」
「ああ。熱い視線で、火傷しちまうぜ」
なんて、変な口調でふざけた事言っている。
「純平って、スポーツとか何かしてたの?」
「まぁ、そうだな。空手と、剣道、柔道も少し。ボクシングもしたな。今は、ジムだけだな」
「見事に全部、武道系だね。」
クスクス笑う。
「本当だ。気づかなかった。たぶん俺、めっちゃ強いぞ?」
ふざけて言ってるけど絶対これマヂて強いやつだよね。
「でも納得。その手、めっちゃ強そうな感じするもん」
「そうだな。麗を守るために鍛えてた」
「ふふふっ。いやいや、その頃出会ってないからね。純平くん」
「はは。でも、この先、麗を守るために鍛えてたんだと思うと過去のキツい訓練も報われる」
心強いなぁ。