俺様パイロットは高嶺の花を暴きたい~恋情溢れる溺愛攻防戦~


でも、彼女は違った。
彼女を一目見ただけで、下半身に全身の血液が集中していこうとするのを感じた。

おい。嘘だろ。
いい年した男が、初めて女の裸を見た中学生でもないのに、こんなに興奮するなんて。

しかも見ず知らずの女だぞ。
落ち着け。
そう自分に言い聞かせた。


彼女がどうしても気になる俺は、仁と時折話しをしながらもチラチラと目線が彼女に動いてしまう。

彼女は俺の存在なんか全く気づく事もなく、ただ黙って俯いたり、窓の夜景をじーっと見たり、ため息をついたりして、ひとり酒を煽っていた。

すると、手元のグラスを一点に見つめ左頬に一筋の涙が溢れた。


ドクン


それが俺が彼女に堕ちた瞬間だった。

これまで俺は女を好きになった事など一度もない。


でも確かに、俺はこれがそういう事なんだとすぐに理解できた。
< 47 / 281 >

この作品をシェア

pagetop