俺様パイロットは高嶺の花を暴きたい~恋情溢れる溺愛攻防戦~
学生の時は、それこそ周りに女の子が絶えず群がっていたのを覚えている。
そして、そんな女達に痺れを切らして遂には、顔が似てない事をいい事に、
「おい、麗。ちょうどいいところにいた。
お前、黙って俺の女のフリしろ」
「は?」
そう言って、有無を言わせぬ物言いで、私の肩に腕を回して彼女代わりにして逃げ回っていたのだ。
それからというもの、兄の周りにいた女どもの恨みを買う事になり、さんざんな思いをしたのは言うまでもない。
塁め。いつかみてろ。
仕事は真面目だし、誰?と思うほど仕事中は愛想よく振る舞い、頭も良いため、副社長としては尊敬している。
だか、プライベートとなると、兄は言葉遣いも態度も悪すぎて妹としては肝が冷えるのだ。