こんな雨の中で、立ち止まったまま君は
9章「過去の傷」




***


 抱えきれなくなった想いは

 時に溢れ 零れだす



 流れ出したそれを

 病んだ心がどうして止めることなどできるだろう

 

 もしもそれを

 僕が受け止めることができたなら

 そしてあなたを救うことができるのなら



 何を失っても構わない

 誰かを傷つけても構わない



 そう思っていた


 



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