母親代わりの不遇令嬢は、初恋の騎士団長から求婚される
だから、エリーサは彼のことが好きなのだ。いつも優しく寄り添ってくれる、彼のことが。
ブロルは彼女が落ち着くまで、何も言わずに背を撫でていた。どのくらいの間そうしていたのか、わからない。やっと涙が引いたエリーサが顔をあげれば、ブロルが優しく笑んでいる。
「エリーサ。もう一度、言葉にしてもいいか?」
「何、を?」
そう尋ねてしまったのは、彼の口からもう一度聞きたいからだ。
だけどこんなに密着していたらブロルも気づいているだろう。エリーサの心臓が苦しいくらいに速く打ちつけていることに。
「俺と結婚して欲しい。君が、他に好きな男性がいると言うなら、俺はあきらめる」
「その、ブロルが今まで結婚をしてこなかった理由というのは……」
「ずっと君を想っていたからだ」
「……も」
消え入るような小さな声。だから、ブロルには聞こえなかった。
「すまない、もう一度言ってもらえないだろうか」
エリーサは大きく息を吐いてから、唇を噛む。そして、彼を見上げる。
「私も。ブロルをずっと想っていた……」
ブロルは彼女が落ち着くまで、何も言わずに背を撫でていた。どのくらいの間そうしていたのか、わからない。やっと涙が引いたエリーサが顔をあげれば、ブロルが優しく笑んでいる。
「エリーサ。もう一度、言葉にしてもいいか?」
「何、を?」
そう尋ねてしまったのは、彼の口からもう一度聞きたいからだ。
だけどこんなに密着していたらブロルも気づいているだろう。エリーサの心臓が苦しいくらいに速く打ちつけていることに。
「俺と結婚して欲しい。君が、他に好きな男性がいると言うなら、俺はあきらめる」
「その、ブロルが今まで結婚をしてこなかった理由というのは……」
「ずっと君を想っていたからだ」
「……も」
消え入るような小さな声。だから、ブロルには聞こえなかった。
「すまない、もう一度言ってもらえないだろうか」
エリーサは大きく息を吐いてから、唇を噛む。そして、彼を見上げる。
「私も。ブロルをずっと想っていた……」