もう、好きにはなりません。



中3の時、絶対に里奈と同じ高校に進学したかった俺は、里奈の母親に密かに聞いた。


里奈にしては難しい高校で、驚いた。そして何より、遠い。


片道2時間かかる。一人暮らし覚悟で俺もその高校を目指した。


受かった時、里奈も受かったか不安で仕方なかったけど、学校でチラリと里奈の様子を見た時、見るからに幸せそうな顔をするから安心した。


あぁ、受かったのか。って。


入学式。話しかけようとしたとき、とても緊張した。
< 15 / 74 >

この作品をシェア

pagetop