もう、好きにはなりません。


***


放課後、図書委員の私は本の整理で手が満タンだ。


「こんな量をやらせるなんて……先生も酷いなぁ……」


何十冊とある本の山が何個も床に置いてある。


「よし、やるか!」


腕まくりをして、髪の毛を結び、作業に取り掛かろうとした時


ガララ……


図書室のドアが開かれる音が、静寂な空間に重く、大胆に響いた。
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