もう、好きにはなりません。



「他の男が里奈に惚れたらどうすんの。そんなの耐えられない」


「私みたいな可愛いくない子に、簡単に惚れたりしないから……それに、青山くんが言ってること、よく分かんないし」


「青山くんって呼ばない。俺の名前、”悠里”。名前で呼ばないと、キスする」


”キスする”が、こんなに簡単に言えてしまう悠里。悠里はモテてるから、色んな女の子にこんなことを言ってるのかな。


「そんな言葉、誰にでも言ってるんでしょ……?私先に、んんっ」


「名前で呼んで、里奈……ん」


何度も角度を変えて、舐めるように私の唇を触れられる。


「んんっ、辞めっ!んんっ!……悠里……」


「そんな可愛い顔して、それ、逆効果。もっとしたくなる」


やっと離れてくれた悠里。


「名前で呼ぶから、もう、好きでもない私にキスとかしないで」
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