もう、好きにはなりません。
里奈の言葉全部が、ナイフみたいに俺の胸をえぐった。
どれもこれも、全部俺の隣にいる姫野とかいう奴のせいだ。
「もう、これでいい?」
姫野の家まで送る途中、思ったより低い自分の声に驚きつつも、やはり今の自分は異常だと思った。
余裕がないんだ。
「えぇ?今日”一日”っていう約束じゃん。そしたら、もう青山くんには近づかないって。」
「一日っていつまでなわけ。お前しつこい。うざい」
イライラして、八つ当たりしてる。