もう、好きにはなりません。



無理。


こんなに好きなのに、諦められない。


***

次の日、いつものように里奈のアパートの前で待つ。


ガタン


ドアが開く音がして、チラリと見ると別に人だった。


それから、何分も待っても里奈はアパートから出てこない。俺は直ぐにその理由を察した。


「またか」


中学の時もそうだった。


俺と会わないように、いつも早く学校に行っていた。完全な拒絶。
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