清くて正しい社内恋愛のすすめ
加賀見は受話器をフロントに戻すと、駆け足でロビーの奥にある空いている席につき、ノートパソコンを鞄から取り出した。
パソコンの電源ボタンを押し、トラブルへの対応を考えつつも、頭の隅では穂乃莉のことが気になっている。
ディナーがはじまってから、ずっと感じていた違和感。
――あの支配人の対応が、妙に引っかかる……。
支配人の態度は、明らかにわざと穂乃莉にプランの話をさせないようにしていた。
テーブルに置かれた企画書に目もくれず、自分の話ばかり。
端から話を聞く気がないのなら、なぜディナーをなどと提案したのだろうか。
支配人の真意はわからないが……。
「とにかく、早めに戻った方がいいな……」
加賀見は上着を脱ぎ、腕まくりをするとパソコンの画面を覗き込みながら、スマートフォンの画面をタップする。
ほんのワンコールで電話に出た添乗員は、ひどく動揺した声を出している。
加賀見は添乗員からもう一度状況を確認しパソコンにメモを残すと、お客様に電話を繋いてもらった。
パソコンの電源ボタンを押し、トラブルへの対応を考えつつも、頭の隅では穂乃莉のことが気になっている。
ディナーがはじまってから、ずっと感じていた違和感。
――あの支配人の対応が、妙に引っかかる……。
支配人の態度は、明らかにわざと穂乃莉にプランの話をさせないようにしていた。
テーブルに置かれた企画書に目もくれず、自分の話ばかり。
端から話を聞く気がないのなら、なぜディナーをなどと提案したのだろうか。
支配人の真意はわからないが……。
「とにかく、早めに戻った方がいいな……」
加賀見は上着を脱ぎ、腕まくりをするとパソコンの画面を覗き込みながら、スマートフォンの画面をタップする。
ほんのワンコールで電話に出た添乗員は、ひどく動揺した声を出している。
加賀見は添乗員からもう一度状況を確認しパソコンにメモを残すと、お客様に電話を繋いてもらった。