清くて正しい社内恋愛のすすめ
「これは……」
穂乃莉が驚いた顔で取り上げたA4サイズの資料は、あの日支配人が投げ捨てた穂乃莉の企画書だ。
表紙には落とした時にかかったであろうラム酒の、茶色いシミが薄くなって残っている。
途端にあの日の悔しさがこみ上げ、企画書を持つ手にギュッと力を込めた穂乃莉は、わずかに震える手でそっと表紙を開く。
その瞬間、思わず「えっ?」と声を上げた。
穂乃莉は目を丸くすると、次々にページをめくる。
企画書にはいくつも書き込みがしてあり、何度も読み込まれた様子がうかがえたのだ。
「久留島さんの企画書を、拝見致しました。とても良くできている上、弊社にとっては大変魅力的なプランです。どうでしょう……」
東雲は一旦言葉を切ると、穂乃莉と大島、相田の顔をぐるりと見回す。
「御社がまだ、弊社と取引をしていただけるようでしたら、こちらの企画を進めていただきたいのですが」
東雲の言葉に、穂乃莉は再び「え!?」と声を上げると、勢いよく相田を振り返る。
穂乃莉が驚いた顔で取り上げたA4サイズの資料は、あの日支配人が投げ捨てた穂乃莉の企画書だ。
表紙には落とした時にかかったであろうラム酒の、茶色いシミが薄くなって残っている。
途端にあの日の悔しさがこみ上げ、企画書を持つ手にギュッと力を込めた穂乃莉は、わずかに震える手でそっと表紙を開く。
その瞬間、思わず「えっ?」と声を上げた。
穂乃莉は目を丸くすると、次々にページをめくる。
企画書にはいくつも書き込みがしてあり、何度も読み込まれた様子がうかがえたのだ。
「久留島さんの企画書を、拝見致しました。とても良くできている上、弊社にとっては大変魅力的なプランです。どうでしょう……」
東雲は一旦言葉を切ると、穂乃莉と大島、相田の顔をぐるりと見回す。
「御社がまだ、弊社と取引をしていただけるようでしたら、こちらの企画を進めていただきたいのですが」
東雲の言葉に、穂乃莉は再び「え!?」と声を上げると、勢いよく相田を振り返る。