清くて正しい社内恋愛のすすめ
「何かあったの?」
穂乃莉が急いでデスクに戻ると、電話を終えたばかりの花音が、受話器を置きながら穂乃莉を振り返った。
「穂乃莉さーん。ちょっと大変なんですよぉ」
花音は小声でそう言うと、穂乃莉を手招きした。
「里山くんがミスっちゃって。週明けに催行予定のツアーの、バスの手配ができてなかったんです」
「え?! 確認してなかったの!?」
「本人はしたって、言ってるんですけど。どうもバス会社と行き違いがあったみたいで……。今会議室で、課長と加賀見さんが一緒に手伝って、対応に当たってます」
「そうなんだ……」
穂乃莉は花音が指さした会議室の方に目を向けると、「ちょっと様子見てくるね」と駆け足で会議室に向かった。
会議室の扉をノックして押し開くと、目の前に座っていた加賀見が穂乃莉に気がついて顔を上げる。
相田と卓はメモを手に電話をかけている最中のようだ。
「花音ちゃんから聞いたけど、大丈夫?」
穂乃莉がそっと声をかけると、加賀見は小さく肩をすくめながら席を立つ。
穂乃莉が急いでデスクに戻ると、電話を終えたばかりの花音が、受話器を置きながら穂乃莉を振り返った。
「穂乃莉さーん。ちょっと大変なんですよぉ」
花音は小声でそう言うと、穂乃莉を手招きした。
「里山くんがミスっちゃって。週明けに催行予定のツアーの、バスの手配ができてなかったんです」
「え?! 確認してなかったの!?」
「本人はしたって、言ってるんですけど。どうもバス会社と行き違いがあったみたいで……。今会議室で、課長と加賀見さんが一緒に手伝って、対応に当たってます」
「そうなんだ……」
穂乃莉は花音が指さした会議室の方に目を向けると、「ちょっと様子見てくるね」と駆け足で会議室に向かった。
会議室の扉をノックして押し開くと、目の前に座っていた加賀見が穂乃莉に気がついて顔を上げる。
相田と卓はメモを手に電話をかけている最中のようだ。
「花音ちゃんから聞いたけど、大丈夫?」
穂乃莉がそっと声をかけると、加賀見は小さく肩をすくめながら席を立つ。