清くて正しい社内恋愛のすすめ
最後の真実
それから数日後、穂乃莉と加賀見は再び久留島本店に向かうために新幹線に揺られていた。
祖母は昨日無事に退院したと、正岡から連絡をもらっている。
今回の一件はすべて正岡を通して祖母には伝えられているが、穂乃莉にはもう一つ、どうしても祖母に直接伝えなければいけないことがある。
穂乃莉は小さく息をふうと吐くと、隣で静かに目を閉じている加賀見の横顔を伺った。
結局あの日以降、加賀見が穂乃莉との今後について、どう考えているのかは聞けていない。
――ちゃんと考えてるって言ってたけど……。
それに穂乃莉と加賀見の関係を知って、祖母がどう反応するのかも全く予想がつかない。
モヤモヤときりなく考え出した穂乃莉は、急に不安に襲われて、うつむくと再び小さく息をついた。
「二回目」
すると突然、隣で加賀見の声が聞こえる。
「へ?」
穂乃莉はドキッとすると、慌てて隣の加賀見を振り向いた。
「今日、穂乃莉がため息つくの、二回目」
「そ、そうだっけ……?」
加賀見はそっと目を開けると、身体を寄せて穂乃莉の頭にコツンと自分の頭をぶつける。
祖母は昨日無事に退院したと、正岡から連絡をもらっている。
今回の一件はすべて正岡を通して祖母には伝えられているが、穂乃莉にはもう一つ、どうしても祖母に直接伝えなければいけないことがある。
穂乃莉は小さく息をふうと吐くと、隣で静かに目を閉じている加賀見の横顔を伺った。
結局あの日以降、加賀見が穂乃莉との今後について、どう考えているのかは聞けていない。
――ちゃんと考えてるって言ってたけど……。
それに穂乃莉と加賀見の関係を知って、祖母がどう反応するのかも全く予想がつかない。
モヤモヤときりなく考え出した穂乃莉は、急に不安に襲われて、うつむくと再び小さく息をついた。
「二回目」
すると突然、隣で加賀見の声が聞こえる。
「へ?」
穂乃莉はドキッとすると、慌てて隣の加賀見を振り向いた。
「今日、穂乃莉がため息つくの、二回目」
「そ、そうだっけ……?」
加賀見はそっと目を開けると、身体を寄せて穂乃莉の頭にコツンと自分の頭をぶつける。