清くて正しい社内恋愛のすすめ
「なのにお前は一向に、俺の事見ないからさ。契約恋愛なんて、苦労させられたな」
ふてくされる加賀見の声に、二人はお互いの顔を見合わせると、ぷっと吹き出して再び笑い声をあげる。
幸せな笑い声が響く室内には、窓からうららかな春の日差しが降り注いでいる。
しばらくして加賀見が、穂乃莉の頬に長い指先を当てた。
「穂乃莉」
「うん?」
「愛してる」
加賀見の言葉に穂乃莉はにっこりとほほ笑むと、愛しいその顔を見上げる。
加賀見の突然の提案で始まった穂乃莉の社内恋愛契約は、さまざまな出来事を経て、今穂乃莉に溢れる程の本物の愛を運んでくれた。
「私も、陵介を愛してる」
穂乃莉の言葉を聞いた途端、加賀見は満足そうにうなずくと、そっと穂乃莉を抱き寄せる。
「じゃあここで、誓いのキスでも練習しとく?」
あの日、まるで楽しむかのように言った加賀見の言葉。
同じように、加賀見はにんまりとした腹黒王子の顔でそう言うと、これからもずっと続くであろう甘い魔法のキスを、穂乃莉の唇へと降らすのだ。
【完】
ふてくされる加賀見の声に、二人はお互いの顔を見合わせると、ぷっと吹き出して再び笑い声をあげる。
幸せな笑い声が響く室内には、窓からうららかな春の日差しが降り注いでいる。
しばらくして加賀見が、穂乃莉の頬に長い指先を当てた。
「穂乃莉」
「うん?」
「愛してる」
加賀見の言葉に穂乃莉はにっこりとほほ笑むと、愛しいその顔を見上げる。
加賀見の突然の提案で始まった穂乃莉の社内恋愛契約は、さまざまな出来事を経て、今穂乃莉に溢れる程の本物の愛を運んでくれた。
「私も、陵介を愛してる」
穂乃莉の言葉を聞いた途端、加賀見は満足そうにうなずくと、そっと穂乃莉を抱き寄せる。
「じゃあここで、誓いのキスでも練習しとく?」
あの日、まるで楽しむかのように言った加賀見の言葉。
同じように、加賀見はにんまりとした腹黒王子の顔でそう言うと、これからもずっと続くであろう甘い魔法のキスを、穂乃莉の唇へと降らすのだ。
【完】