清くて正しい社内恋愛のすすめ
「会ったよ。忠則兄さま、なにかしたの……?」
祖母はやれやれと小さくため息をついている。
「不動産の方は、今後あの子が引き継ぐらしいの。でもあの子、ちょっと危ないことに手を出しそうで……。今も注意するように連絡は入れておいたけど、心配だわ」
やはりさっき忠則が言っていた、社長業を継ぐという話は本当のようだ。
祖母も忠則の危なっかしさを、強く感じているのだろう。
「それと、忠則ったら、穂乃莉と結婚させろって言ってきたのよ」
「えっ!? 私は絶対に嫌よ! おばあさま、それだけは絶対にやめて!」
「わかってるわよ。あなたが忠則のことを嫌っているのは知ってるわ。でもね、穂乃莉……」
祖母は急にまじめな顔つきをすると、穂乃莉に向きなおる。
「あなたには久留島の将来がかかっているの。相手が忠則でないにしても、こちらに戻ったら、早々に縁談相手も探すつもりよ」
「待って! そんな……私はまだ……」
酷く動揺している穂乃莉を見て、祖母はため息をつくと小さくほほ笑む。
祖母はやれやれと小さくため息をついている。
「不動産の方は、今後あの子が引き継ぐらしいの。でもあの子、ちょっと危ないことに手を出しそうで……。今も注意するように連絡は入れておいたけど、心配だわ」
やはりさっき忠則が言っていた、社長業を継ぐという話は本当のようだ。
祖母も忠則の危なっかしさを、強く感じているのだろう。
「それと、忠則ったら、穂乃莉と結婚させろって言ってきたのよ」
「えっ!? 私は絶対に嫌よ! おばあさま、それだけは絶対にやめて!」
「わかってるわよ。あなたが忠則のことを嫌っているのは知ってるわ。でもね、穂乃莉……」
祖母は急にまじめな顔つきをすると、穂乃莉に向きなおる。
「あなたには久留島の将来がかかっているの。相手が忠則でないにしても、こちらに戻ったら、早々に縁談相手も探すつもりよ」
「待って! そんな……私はまだ……」
酷く動揺している穂乃莉を見て、祖母はため息をつくと小さくほほ笑む。