君の心をみせて
「俺と礼奈、付き合うことになった」

「へえ、っえ!」

「そういうことだから」

礼奈はいつもの調子で流そうとする。

でも、耳がほんのり赤いことを二人は見逃さなかった。

「そういうことだからって…礼奈、照れてる!」

「っうるさい」

「ちょっと俺の彼女に絡まないでもらえますかー」

福原が冗談ぽく制止する。

「そっちこそ、私たちの親友奪わないでくれますかー」

結局礼奈を取り合うみたいな構図でみんなでひとしきりじゃれる。

「しかし、やっとか」

「え、」

不意に希海が発した言葉に福原が止まる。

「え、気づいてなかったの、福原、めっちゃバレバレだよ、礼奈のこと好きなの、ね」
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