添い寝だけのはずでしたが
サンドイッチを食べ終わり、寝る支度を済ませてふたりでベッドサイドに腰掛ける。


「もう寝ろよ。疲れてるだろ」


「ありがとう……葵さまもだよね? 添い寝係だし、一応葵さまが眠るまでは起きていようかな」


「今日ぐらい、そういうのナシにしよう」


 強引にベッドに倒された。


 すぐ隣に葵さまが寝転ぶから、心臓が一気に高鳴り始める。


 え……この状態は……。


 本当に近い距離で、見つめ合ってしまう。


 私は葵さまから目が離せないし、葵さまもこっちを見たまま……。


「なんか今日……近いよね……」


「そうか? いつもが遠すぎるんだろ」


 そうなの!?


 まあ、いつものベッドが大きいのは確か。


 葵さまに見られていると、ドキドキしてくる。


どうしてなのかな……。


空港で抱きしめられてから、私……変だ。



< 136 / 248 >

この作品をシェア

pagetop