添い寝だけのはずでしたが
「どこがいいのかさっぱり分からないけど、まあ女子はああいうやつが好きなんだろうな」


 吐き捨てるように言う宇治山くんが、今まで見た感じと違う風に思えてしまう。


 怒らせちゃったかな……。


「寧々ちゃんもその辺の頭の悪い女子と一緒だと分かって残念だよ。それにしてもさ、俺のこと好きじゃないんだな。その思わせぶりな態度はやめた方がいいと思うよ」


 予想外の忠告に、唖然としてしまう。


 そしてやれやれといった表情でもう一度ため息をつかれる。


 宇治山くんってこういう人だったの?


 あまりの豹変ぶりにちょっと引いてしまう。


それに、思わせぶりな態度をとった覚えはないんだけど……。


「もう……行くね」


 立ち去ろうとしたら、腕を掴まれた。



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