添い寝だけのはずでしたが
「なにあれ、正気なの? 葵さまに話し掛けるとか失礼極まりないわね」


葵さまも、私を見ることもなく歩き続ける。


話しかけちゃダメなのかな……。


それでもこれからどうすればいいか、確認しておく必要はあるよね?


「話しかけても……大丈夫? 周りの視線が痛すぎて……」


「さあ? そんなこと自分で考えろ」


考えろと言われても困るよ。


見た感じ、学園では目立つ存在っぽい。


まあそうだよね……巨大グループの御曹司で、しかもこの美貌。


周りが放っておくわけがない。


仕方なく葵さまとは離れて歩くことにして、職員室に行くために別行動をとることにした。


確認しながら離れたけど、葵さまがこちらを振り返ることは一度もなかった……。


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