添い寝だけのはずでしたが

場所を変えて、夜……


和食のお店の個室を借り、そこで葵さまと改めて再会した。



「元気だった? 全然連絡くれないから心配してたの」


「ああ、悪いな。最近忙しくて……ごめん、忘れてたわけじゃない」


 ビデオ通話はたまにしていたけど、正面に座って話すのはかなり久しぶり。


「いいよ、全然。おばあちゃんになったら会えるといいなと思ってたから」


「随分先だな。それまでには、迎えに来るつもりだったけど」


 苦笑している葵さまは、なんだかすっかり大人の表情になっている。


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