添い寝だけのはずでしたが
 目の前に置かれたのは、無機質な四角い箱。


「何?」


「開けてみろよ」


 蓋を開けると、中に何かのスイーツが入っていた。
 

小さいブロック状で周りが艶やかに光っている。


 「わあ、美味しそう」


「見た目も重視したつもりだけど……やっぱ、寧々はそうだよな。食べてみろよ」


吹き出してるけど、本当に美味しそうなんだから。


「これってサツマイモ? ん-っ、すっごく美味しい!」


「あ~、この表情だよな。俺が求めてたのは。相変わらず美味そうに食うよな」


葵さまの手が伸びてきて、頭を撫でられてなんだかくすぐったい。


「私の好きな物、覚えててくれたの?」


「まあな。これはまだ試作段階だから、寧々の意見を取り入れたいと思って」


「十分美味しいよ! 葵さまはいつも完璧だから、言うことないよ」


「そうか……なら、これも確認して欲しい」


 葵さまはもうひとつ、小さな箱を取り出した。


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