添い寝だけのはずでしたが
きっと、私だけがドキドキしている
メイド生活も一ヵ月が過ぎ、お屋敷では葵さまと無言で背中合わせに同じベッドで眠る日々が続いている。
存在を消してくれなんて言われたら、もうどうしようもない。
仕方なく少し離れたところに寝転び、静かに横たわっている。
毎日ベッドについてから数時間、葵さまが眠っている様子はない。
結局私の方が先に寝てしまうという失態をおかしているけど、それでもいいと言ってくれるからなんだか申し訳なくもあり……。
添い寝係としての役目を果たせていないことに後ろめたい気分だし、なんだか不完全燃焼。
そんな葵さまも登下校中の車中では眠れるようで、唯一心穏やかに過ごせているように見える。
学園では傍若無人な態度が続いていて、付き合ってるのにあの態度はかわいそうという声もたまに聞く。
そして今日も葵さまに無理難題を押し付けられていた……。
お昼休みになって教室でお弁当を食べていたら、葵さまから音楽室へ突然の呼び出し。
自分は仲間と校内のカフェでランチを食べると言っていたのに、休憩が開始してすぐに呼ばれた。
葵さまから、「昼休みは自由に過ごしていい。だけど俺が呼んだらすぐに来い」とは言われていたけど、さすがにそれは厳しい。
音楽室に飛び込むと、葵さまがひとりで教室の一番奥にある席に座っていた。
「はあっ、はあ……。まだ食べ終わってないし、急用だと思ってお弁当もそのままにして来たの。それだけで十分だよね……」
これでも急いで来たから、完全に息が上がっている。
そんな私を気遣うこともなく、冷たい言葉が降り注ぐ。
「遅い、俺が来いって言ったら1分以内だ。しかも俺がピンチのとき、いち早く駆け付ける自信があるのか? 俺専属メイドだろ」
「そうだけど……私の本業は、添い寝係なのに」
「それも果たせてないのに大きな顔するなよ」
確かに……!
存在を消してくれなんて言われたら、もうどうしようもない。
仕方なく少し離れたところに寝転び、静かに横たわっている。
毎日ベッドについてから数時間、葵さまが眠っている様子はない。
結局私の方が先に寝てしまうという失態をおかしているけど、それでもいいと言ってくれるからなんだか申し訳なくもあり……。
添い寝係としての役目を果たせていないことに後ろめたい気分だし、なんだか不完全燃焼。
そんな葵さまも登下校中の車中では眠れるようで、唯一心穏やかに過ごせているように見える。
学園では傍若無人な態度が続いていて、付き合ってるのにあの態度はかわいそうという声もたまに聞く。
そして今日も葵さまに無理難題を押し付けられていた……。
お昼休みになって教室でお弁当を食べていたら、葵さまから音楽室へ突然の呼び出し。
自分は仲間と校内のカフェでランチを食べると言っていたのに、休憩が開始してすぐに呼ばれた。
葵さまから、「昼休みは自由に過ごしていい。だけど俺が呼んだらすぐに来い」とは言われていたけど、さすがにそれは厳しい。
音楽室に飛び込むと、葵さまがひとりで教室の一番奥にある席に座っていた。
「はあっ、はあ……。まだ食べ終わってないし、急用だと思ってお弁当もそのままにして来たの。それだけで十分だよね……」
これでも急いで来たから、完全に息が上がっている。
そんな私を気遣うこともなく、冷たい言葉が降り注ぐ。
「遅い、俺が来いって言ったら1分以内だ。しかも俺がピンチのとき、いち早く駆け付ける自信があるのか? 俺専属メイドだろ」
「そうだけど……私の本業は、添い寝係なのに」
「それも果たせてないのに大きな顔するなよ」
確かに……!